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2005年07月09日
翔ぶが如く(2)
読み進めてますが、まだ2巻の最初の方です。
状況としては明治4年(6年かな?)、西郷が遣韓大使として訪韓する意思にあり、三条実美は天皇からの勅許を得、岩倉具視らの海外視察団の帰国を待ち「熟考」してから事にあたる意思にある(これは他者からの入れ知恵らしい)場面です。記述は海外遊学者に関して続き、山県有朋をして「明治の実務者」的な雰囲気を匂わせています。
特に山県有朋に関する記述が占め、「人民のための国家」(国民政府:パリコミューンなどを模す国民国家)と「天皇を中心とする国家」(専制国家:ロシア帝政を模す専制君主国家)に関して海外視察団の視点をもって描かれています。山県有朋に至っては国民国家に対する恐れを匂わせ、専制君主国家足らねばならぬ、と考えていると説きます。
私は日本史をこういった海外史とあわせて考えたことがないのですが(日本史はとってませんでした)、明治政府ができた前後は、ヨーロッパではナポレオン3世やロペスピエール、鉄人宰相ビスマルクら活躍した時代、北米においてはイギリスに対する独立戦争がおこり、西郷などはワシントンを敬愛している、との記述が目立ちます。
投稿者 napier : 2005年07月09日 09:20
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