2005年09月10日
OpenGL on Vista (3)
Vista の OpenGL on D3D における Extension が Delpha3D で公開されています。
GDI Generic は ICD がインストールされていないときに動作するソフトウェアによる OpenGL の実装です。一般的に "Generic" とか "Generic の OpenGL" と呼ばれています。ここで Windows Vista では LDDM のドライバがインストールされている場合には OpenGL-D3D Translator が Microsoft が提供する標準の OpenGL の実装になるようです。この OpenGL のパフォーマンスは Generic よりは高速なのですが、IHVs 各社による ICD の実装よりは 50% ほど低下すると言われています。また ICD が提供されても OpenGL のアプリケーションを起動するとデスクトップの合成はできなくなる、というのが現在の Vista による OpenGL の問題となっているようです。もちろん、この問題に関しては ICD の構造を見直すことによって ICD 動作時にもデスクトップの合成に対応できるよう検討中のようですが、各コミュニティの BBS や ML ではいろいろな噂話が立っています。すでに FUD として取り上げられてますね。
Vista で動作するディスプレイドライバの状態をまとめると以下の様になると思います。また、Vista の LDDM には Basic Driver Model と Advanced Driver Model があるとのことで、更に動作の差異は細分化されるでしょう。
Vista で動作可能な ディスプレイドライバのモデル | XP driver model | LDDM Longhorn Display Driver Model |
---|---|---|
標準 OpenGL | Generic | OpenGL-D3D Translator |
ICD の特筆点 | 従来どおりの動作 | デスクトップの合成が無効にされる |
(2006.09.22追記)
Windows Vista の OpenGL 関連で検索する方が多めなので OpenGL on Vista (2) にリンクとトラックバックを追加しました。最新の関連記事はトラックバックをたどって下さい。
投稿者 napier : 2005年09月10日 20:53
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