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2006年03月05日
きまり
「いつも、おなじ時刻にやってくるほうがいいんだ。あんたが午後四時にやってくるとすると、おれ、三時には、もう、うれしくなりだすというものだ。そして、時刻がたつにつれて、おれはうれしくなるだろう。四時には、もう、おちおちしていられなくなって、おれは、幸福のありがたさを身にしみて思う。だけど、もし、あんたが、いつでもかまわずやってくるんだと、いつ、あんたを待つ気もちになっていいのか、てんでわかりっこないからなあ……きまりがいるんだよ」星の王子さま ISBN:4001156768 (p97,98)
だれもが子どもの頃に一度は { 読んだ | 読んでもらった } ことがあるであろう「星の王子さま」です。一番好きな部分がこの fox のセリフです。
このきまりは、例えば blog の更新であったり(笑)は一番わかりやすいでしょうか。ある blog のファンだったら更新を楽しみにしていて、決まった時間に見にいったりするでしょう。生活に関して例えると、通勤通学などの電車があてはまりますね。決まった時間の電車にのってくるまだ知り合いではない人が気になる場合などはこれにあたります。また飲食店などに客としていく場合には { 従業員 | アルバイト } のシフトを気にしたりや、自分がサービスをする側である場合には、いつも同じ時間に来るお客さんなど、様々なケースがあると思います。
ゆるやかな制約がそこに存在して、それを回避することが可能であるにもかかわらずそれに制約されること、が必要条件になります。授業や習い事などで時間割や担任が決まってしまった場合には、これは適用されなくなると思います。これはあまりにも強制力が強すぎるので。
自然界における現象はまた難しいですね。日の出日の入りなどはきまっているので適用外にしたくなりますが、四季の移り変わりはこれに入れたくなります。暦をめくり、今の季節ではもう春を待ち遠しく感じることや、夏の終わりに切なさを感じる気分のときには、この fox のセリフを思い出すことがあります。
お笑いでいう「おやくそく」や、水戸黄門の印籠シーンなどもまたこれに入りますね。ひょっとしてこれって心理学的には何か名称がついていたりして。私がつけるなら「フォックス効果」ですね、絶対に。
投稿者 napier : 2006年03月05日 14:26