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2006年03月27日

救命病棟24時 第3シリーズ

「坂の上の雲」の続きを書こうと思っていたのですがちょっと飲みすぎてダメなので(^^;、伏線的に議員と官僚の会話ということもあり「救命病棟24時 第3シリーズ」で印象的なセリフの紹介をします。

最近「国の債務、800兆円を超える」とニュースになったばかりです。借金時計では 773 兆円ですね。この辺を題材としている小説に「半島を出よ」も位置しています[1][2][3][4][5]

寺泉議員:三上っ。東都中央病院の件はどうした。もう 5 日たったぞ。
官僚:申し訳ございません。いろいろと手間取っているんだと思います。
寺泉議員:何が問題だ。どうしてすぐに動けないんだ。
寺泉の秘書:せんせっ…。
寺泉議員:おいっ。
寺泉議員:彼らは被災地の最前線で戦っているんだぞ。君達は現場の大変さを全く判っていない。だから未来都市東京がどうのこうのと、奇麗ごとを並べていられるんだ。
官僚:寺泉先生。
寺泉議員:
官僚:先生は我々が、能天気に復興計画を考えているとお思いなんでしょうが、違いますよ。むしろ逆です。
寺泉議員:何が逆だ。
官僚:この震災の経済的損失がいくらになるかご存知ですか。
官僚:直接被害額は官民合わせて 65 兆円。間接被害は、50 兆円を超えるでしょう。あわせると日本の国家予算の、1.5 倍です。
寺泉の秘書:えぇっ…。
寺泉議員:…。
官僚:国の政治中枢がやられて、日本を代表する企業の本社が、ほとんど機能停止に陥った。最早地方都市に、東京を援助しつづけるだけの体力は無い。既に、支援物資の 30% は海外からだ。日本は、経済援助をする立場から、される立場に変わったんです。この国は今、存亡の危機にさらされているんですよ。
官僚:たった 20 秒ゆれただけで国が滅びるなんて、そんな馬鹿な話がありますか。
寺泉議員:…諦めているのか君は。
官僚:諦めてませんよ。我々官僚に任せてくれれば物事はさっさと進むんです。しかし、段取りだの、根回しだの、自分の顔を立てろだの、面倒なことをおっしゃる方々に邪魔をされる。議員の先生方ですよ。
官僚:…失礼します。

リアルタイムでこのドラマを観ていたときには、「日本は、経済援助をする立場から、される立場に変わったんです。」という部分だけが非常に印象的だったことを覚えています。しかし司馬小説を読み始めた以降にこのセリフを考えると、また違った角度──官僚というものに関して考えならみるようになっています。ここではあまりその「官僚的」という部分が出てはいませんが、それでもドラマ的なセリフまわしではありますが前半にはお役所仕事的な雰囲気は醸し出されています。

またここで議論しているのが、議員側はミクロな事象、官僚側はマクロな事象という点も対照的です。議員側が情、官僚側が理にいっているのも同様です。


投稿者 napier : 2006年03月27日 00:21


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