2010年08月04日

次世代ポータルを狙う争い

電子書籍というのは建前に過ぎず、新市場のポータル戦争と言っていいような気がしています。通販、ニュース、検索、音楽、動画、SNS、アプリケーション、つぶやきなど、それぞれのポータルサイトが固まっていく中、まだ手がつけられていなかった市場に電子書籍があった、という状況ですね。

これら以外でまだネット上に構築されていない市場を考えると、次世代ポータルがどこに向かうかを想像しやすくなると思います。


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2010年08月03日

デジタル教科書

以前の「光の道」の対談で語られた内容とだいたい一緒なんだろうな、と思います。このときの対談の内容は以下のサイトなどで読めます。

このデジタル教科書に関して、スラドの書き込みは概ね否定的な意見ばかりですね。ハードの耐久性に関してや、デジタル教科書の見本を示してね、職員の教育はどうするの?といった書き込みが見られます。なんという人気者なんだ、孫正義wって感じです。

iPad は引き合いに出されていますが、デジタル教科書が iPad で必要十分かという議論はおいておいて、その他の選択肢も 2015 年になら十分にあるでしょう。こういったデバイスの耐久性について考えると、その製品を作ることができる一番最適な企業は任天堂のような気がします。DS は小学校低学年の子供も十分使っていますし、彼らの日々の使い方に対して十分な耐久性を示しています。Nintendo DSi LL の次は Nintendo 3DS のようですが、その次にタブレット端末を用意していてもなんら不思議なことはありません。ゲームとは真逆の方向であると思われる教育分野へ進出をしても、ゲームの裾野を広げる、の解釈を大きくするとすればそれも十分に視野に入っているでしょう。

DS のヒットで異業種メーカが任天堂プラットフォームに続々参入し続々抜けていった状況は、今後数年 Apple がたどる道の先鞭です。雑誌やテレビでの Apple の持ち上げ具合にはすごいものがありましたし、Apple の製品出荷に関するプレスリリースはかつての任天堂のそれととても酷似して見えます。

任天堂が iPad のようなデバイスを出す場合に問題になるのが、開発者に対するライセンスでしょうね。伝統的なライセンスのモデルを取るか、 現在の iOS/Android のようなモデルを取るか。3DS に遅れて新しいデバイスを発売する場合、それが次世代マシンとして捉えられても不思議ではありません。 1 社からライセンス形態の異なる 2 つのプラットフォームが生まれた場合、とは言っても Microsoft も PC と Xbox という 2 つの異なったプラットフォームがあるわけですし、それが間違った選択になるとは限らないでしょう。

コンテンツ分野、ソフトの開発力を含めても任天堂は “あり” だと思うんですが。少なくとも孫さんにアジられているだけの状況より、岩田さんが考える次の未来が示されると非常に面白いことになると思います。


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Skiff Reader

Skiff Reader というものが今年の初頭に発表されていたようです。

解像度1200×1600ピクセルの11.5インチのフルタッチディスプレイを搭載し、重さは約500グラム程度。

これくらいの解像度の端末が発表されていたのは知りませんでした。しかしその後の発表があまり無いようで、ちょっと寂しい感じです。


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2010年07月24日

ニコ生 電子書籍『AiR』

twitter の #denshi タグをチェックしていて知った番組です。想像していたよりも非常に面白かったです。プレミアム会員の方はタイムシフトで見ることができるので、電子書籍が気になっている方はチェックしてみるといいと思います。

ニコニコの文化はやはりコメントが素晴らしく、ソーシャルリーディングの話になったときには即座にひぐらしが引き合いに出されました。そのときに思ったのが、最近いろんな電子書籍アプリ(あえてアプリという言い方になってしまいますが)が iPad 用にリリースされています。本の電子化という意味でなく、一昔前の言葉で言えばマルチメディア化、といった風合いのものです。音が出たり傾けて何かが転がったり。そして単体アプリであるがため統一された書棚にリスト化されません。

これは誰が求めた「電子書籍」なんでしょう。ひぐらしのコメントで気づいたのは、これってゲームだよね、ってことです。サウンドノベルとかビジュアルノベルと言われるものです。

本当の意味での電子書籍は日本には既に青空文庫がありますし、マンガでは eBookJapan がそうなるんでしょうか。現在進行形の書籍としてこういったものをユーザは求めていると思っています。

ニコ生の方は非常に楽しく見ることができました。ゲストやスピーカーの方も面白く、北川悦吏子さんの話しぶりは初めて目にしましたが「この人、普通に女の人だ」と思ったり(笑)、瀬名秀明さんも初見でしたが非常に興味深い方でした。話の中で出てきた BRAIN VALLEY には興味を惹かれて速攻注文してしまいました。こんなとき電子書籍が実用化されていれば即座にダウンロード可能なのに、と思ってしまいます。

こういう番組が出てくると、テレビって本当に見る機会は少なくていいな、と感じます。三輪明宏さんが以前「お遊戯会のような芝居/番組を見ていて何が楽しいんだろう」というようなことを言っていましたが、その心境に近いですね。


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2010年07月20日

シャープ、電子書籍端末発表

発表された端末は 5.5 インチと 10.8 インチの 2 種類です。スペック等の詳細はまた今後発表されるようです。 シャープは 5 インチくらいの端末として NetWalker PC-T1 を発売しており、大体のスペックはこれに近いのではないでしょうか。

うーーん、しかし。。この 2 つの中間の大きさが欲しいと思っているので、何とも肩透かしを食らったというのが感想です。と言っても、いろんなメーカがこの市場に参入してくるのは非常に嬉しいですね。


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2010年07月17日

Alex

home-product-shot.jpg

ITmedia で面白い電子書籍端末が紹介されていました。 Android + モノクロ E-Ink (800x600, 6inch) + カラー液晶 (480x320, 3.5inch) で重さは 310g です。日本では 8 月に発売する予定で価格は 3 万円を切るくらいだそうです。

液晶の方は iPhone 3GS と同じ解像度ですね。少し興味を惹かれる製品です。できれば E Ink 側の解像度がもう少し欲しいところです。



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2010年07月16日

電子書籍端末

自分が思っているモバイル運用での理想の電子書籍端末の大きさは A5(148mm×210mm) サイズで 1400x1050 くらいの解像度です。この解像度は今使っている Let's note CF-Y5 のもので、それ以外の意味は特にありません。

よくスマートフォンで使われている 800x480 という解像度は 3.7inch という大きさでは非常に精細に見えますが、A5 くらいのサイズになるとピクセルピッチが広くなりすぎてしまいます。その上の解像度、と考えたときにすぐ思い浮かぶのは 1024x768 で、これは iPad の解像度と同じです。 iPad 自身は B5(182mm×257mm) くらいの大きさですが、この解像度はちょっと残念な感じがしています。

4:3 のアスペクトで考えるとその次は 1280x960 になります。 KindleDX が 1200x824 なのでこれくらいでもいいかと思いますが、pdf のドキュメントを見ることを考えると現行使っている Y5 でももう少し解像度が欲しいと思うくらいなので、最低でも 1400x1050 くらい、と思っています。

iPad の発売後に出たパチもんのタブレットは大抵が 800x480 です。これは Nexus One がこの解像度だから、何も考えずそのままの解像度にすれば Android のカスタマイズも必要じゃなくてソフトに工数をかける必要がない、といった面があるんでしょうかね? NEC の LifeTouch もこの解像度というのがとても残念です。

その他電子書籍端末を考えた場合、表示領域とフレーム領域のバランスの問題があります。本は紙自身が表示面で、そのフルの紙面に対して余白がこれくらい、文字や絵を描く部分がここ、というようなバランスで構成されています。電子書籍の場合には間違いなくフレームが表示面の外に存在します。この領域を小さくできればできる程、「本」から「電子書籍」へ移行が違和感無く進むように思います。厚ぼったいフレームの端末は使う気がまず起きません。特に紙に印刷することを前提にした pdf などは余白が多いです(しかしこれは表示領域の変更で意外となんとかなってしまいますね)。

A5 サイズで高解像度の端末、どこか作ってくれませんかねぇ。。


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2010年07月11日

東京国際ブックフェア

  • 第17回 東京国際ブックフェア(TIBF2010) - 書店への営業、版権取引(著作権取引)、販売のための展示会です。 -
    http://www.bookfair.jp/index.html

土曜日に行ってきました。目的は電子書籍端末の動作を見るためです。ざっくりとまわって、実機に触れられたのはだいたい以下の端末です。 Kindle は探したのですがなかったですねー。新しい黒 DX の動作を見たかった。

東京国際ブックフェア東京国際ブックフェア東京国際ブックフェア東京国際ブックフェア東京国際ブックフェア東京国際ブックフェア東京国際ブックフェア

もっとも期待していたのは NEC の LifeTouch でした。DigInfo TV で Interop 2010 のときの様子が見れます。

動きに関してはこの動画と同じでした。滑らかとは言えず、まだまだ高速化が必要だと感じます。デバイス的にはマルチタッチに対応していないとのことで、画面のズームはメニューを出して倍率のスライダを動かすか、画面をダブルクリックすることで拡大がなされます。

コンセプトや画面の大きさは非常にいいところを付いていると思っています。ただ、7 インチディスプレイで 800x480 ピクセルの解像度は 133ppi にしかならず、これは iPad の132 ppi (1024x768, 9.7inch) とほぼ同じですが iPhone3GS 163ppi (480x320, 3.5inch) や iPhone4 326ppi (960x640, 3.5inch) には及びません。そしてやはりドットが目立ちます。

画面に注目してみると SHARP の PC-T1 は非常に綺麗に見えました。 1024x600, 5inch なので 237ppi です。この端末は厚いのと画面が小さいのを何とかすれば非常に興味を惹かれる端末になります。

その他の E-Ink を使った端末は、やはり難点が画面の書き換えスピードですね。わかっているものや時間をかけてゆっくり読むものを対象にする場合にはいいのですが、全体を通してパラパラッと眺めたい用途には全く向きません。この辺はユーザビリティを含めて iPad が飛びぬけています。

FLEPia はこの展示会で初めて知った製品です。大きさは手ごろでいい感じでした。これで液晶搭載の製品があれば見てみたいと思わせるものです。

全体をとおしてみても、まだまだ欲しいと思える端末は現れていませんねー。 iPad の半分くらいの面積で 1/3 くらいの重さの端末があらわれればいいと思っているのですが、そのときには iPhone に続き、また Apple 製品を買ってしまうかもしれません。

最後に、画面の大きさと解像度のまとめです。

LifeTouchFLEPiaPC-T1iPadiPhone 3GSiPhone 4
画面サイズ800x4801024x7681024x6001024x768480x320960x640
インチ数7859.73.53.5
ppi133160237132163326


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