2010年02月28日

涼宮ハルヒの消失

top5.jpg

観てきました。何かと話題に事欠かないハルヒですが、今回の映画は必見です。 2 時間 42 分という長尺にもかかわらず、その時間の長さを感じさせずに物語りは進行していきます。

自分の過去のハルヒエントリを確認してみたところハルヒに関して全く書いてなかったんですね。多分、まとめ切れなかったのかな。最初のテレビシリーズを観ての感想は、現代版「うる星やつら」だったと思います。日常の中で非日常を求めているわけでもないにもかかわらずその非日常に知らず知らずに振り回されてしまう狂言回しとしてのキョンは、やはり日常を求めていたしのぶに重なるとか何とか、そんなことを書こうとしていた気がします。彼のセリフはそれ自身でメガネとしのぶの両役をこなし、性格は異なるにもかかわらずポジションはあたるであり、自覚のないハルヒは立場としてはラムであり、彼女のまわりにいた不思議な仲間たちはやはり彼女のまわりにいる宇宙人未来人超能力者であるとかなんとか。

・・・ちょっと検索ワードを変えたら、これですね。しかもだいぶ最近だ(笑) ここで引用したかったセリフっていうのは多分「宇宙船、友引号」が出てくるしのぶのセリフだったと思います。

さて、劇の進行でキョンはすでに自覚的に観測者からプレイヤーへとの変貌を遂げます。これは先にあげたうる星やつらで考えると例外的な動作で、物語の中核への積極的な関与をさけることによって構成される舞台運びの屋台骨を、その物語の収束へと向かわせる動作を意味します。しかしそのプレイヤーとしての立場は単に意識上に明確化されただけであり、意識下で望んでいた状況を根本的に変えるものではありません。またこの積極的な関与も環境を整えるというだけの意味であり、その環境下で行われる活動のすべてはハルヒを中心とした世界が前提としてそこにあり、彼はそれを自覚を持って選択したということを結論とします。ハルヒのために用意した世界であり、彼が望んだ世界です。

このメタ世界への関与はハルヒの外の世界です。本当にこの物語が収束するのはハルヒが自覚的にこのメタ世界に関与するときなんでしょうか。それも含めて、原作も読んでみなくては・・・w


投稿者 napier : 00:39 | トラックバック


2010年02月06日

マイナス・ゼロ

これはもう、ただただ素晴らしい!何個かタイムマシンモノを読んできましたが、それでもこれは素晴らしいの一言。久しぶりに「どうしてもっと早いうちに読まなかったんだろう」という気持ちが沸いてくる作品です。小中学生の頃に『大江戸神仙伝』、『戦国自衛隊』、『時空の旅人』などを見て「こういう物語は面白いな」と思ったにもかかわらずこれら以外は小説なども読まなかったのが悔やまれます。あの頃もっと調べておけばよかった。

ネタの衝撃的には、初めて『トップをねらえ!』を見たときに通じるものがありました。「こういう方法があったかっ」と素直に感心させられる細工です。自分では決して発想することがないだろうそれに触れるというのは、本当に衝撃を受けますね。非常に感心させられました。

物語の長さ的にも、前に読んだ 『タイムリープ』や『猫の尻尾も借りてきて』 と比べると数倍程度あり、読み応えも自分には丁度いいくらいでした。そして何より、時代設定がいい。物語が執筆されたのが 1965年(昭和40年) からで、その当時を基点として昭和初期が舞台設定となっています。その当時のことはほぼ知らないのですが、小説に描かれる描写が当時の東京を想起させ、しかし人の心というものは現代とも然程変らないんだな、という安心とも懐かしさとも言えるような感情を自分の心の中に持たせてくれます。・・・きっと、そう思いたいこと、が書かれているのでしょう。読みたいことを読んでいるため、安心や面白さを感じずにはいられません。

ちょうど自分の記憶をたどっているような。夏目漱石の『夢十夜

運慶が仁王像を彫っている。その姿を見ていた自分は、隣の男が「運慶は、木の中に埋まっている仁王を掘り出しているだけだ」と言っているのを聞いた。
が、いい例としてあげられます。自分の記憶にはこの『マイナス・ゼロ』が納まる領域が既にあり、いやむしろ本を読むことによって既にあった記憶を掘り出しているという感覚が近い。既視感とも言ってしまえるでしょう。

さてこのカテゴリの読書は続き、次に控えているのはハインラインの『夏への扉』です。幸いなことに、というよりもむしろ狙ったかのようにハヤカワ文庫からは新しく新書版で 2010/01/22 に刊行がなされています。巻末の解説で言及のあった『時の門』とあわせて読む予定です。


投稿者 napier : 03:05 | トラックバック


2010年01月18日

AVATAR (2)

悩んでいるのももったいないので観て来ました(苦笑)

3D の見え方に関してはこちらのサイトの説明のとおりでした。 XpanD ではゴーストを感じることはないかわりにメガネが重い。実際に手でメガネが落ちないように押さえていました(ストラップ部ですが)。あと輝度も結構落ちますね。また IMAX 3Dデジタルではメガネは大きく輝度はあまり落ちないかわりにゴーストが見えました。このゴーストは席の位置が悪かったからでしょう。かなり前の席に座っていたためだと思います。

どちらにもなのですが、久しぶりに「3D 酔い」の感覚をシラフで味わいました。初代 PS でジャンピングフラッシュを初めてやったとき以来の感覚です。この辺はまだ「映画の両眼視差による 3D 映像の作成ノウハウがたまっていないから」なのか「映画の両眼視差による 3D 映像に対する抵抗力がないから」なのかはわかりません。3D ゲームに初めてふれたときにはカメラワークがあまりにも「3D 酔い」が起きやすいように作ってあり、その後徐々にカメラワークもこなれて「3D 酔い」も起きにくくなっていきました。もちろん、ユーザであるわれわれの脳がそれに順応していった、という可能性もあります。

今回の IMAX 3D デジタルでは座席がかなり前だったこともあり、途中たまらず目を閉じていた時間がありました。カメラが激しく動くバトルシーンなどでは「3D 酔い」を顕著に味わいました。しかしそれが後半ではあまり感じなくなっていたんですよね。この現象が「脳が慣れた」からなのか「カメラワークが変った」からなのかは判断できません。

その他 3D 映像に対して気づいた点として、色味の問題があります。映像がとても古ボケた感じに見えたのです。例えば '60 年代に撮影された映画のような。これは今回 IMAX 3D デジタルで見たときに思ったことなので XpanD では異なると思います(輝度の差による印象の違いもありますね)。

3D の話はこれくらいで、ちょっとネタバレ感想を。

初回思ったのは「ナウシカ」で、今回思ったのは「もののけ姫」だな、です。どちらの作品もそれぞれの立場や考え方の異る国・グループがあり、それぞれ自然と対峙しています。前回の感想で「物語は想像どおりな感じ」と書きましたが、それは自然との対峙という部分ではなく、潜入している間にそのグループに対する仲間意識が芽生え、そちら側に組することになるんだろうなという部分です。

今回のシナリオは、まぁ分かりやすいハリウッドフォーマットで、何かみるべきものがあったかというとないですね。 3D 映像が話題になっていたのでとりあえず押えておこう、という動機だけでしたし、果たしてそうでした(笑)

さてこの 3D 映像、対象を選ぶと思います。見ていて気持ちよく 3D で見られる部分があり、また見づらいにもかかわらずあえて 3D にする必要があるのか、という部分があります。今回の作品は SF であるため、こういった 3D 映像でも違和感はさほどありませんが、これがすべてのジャンルに適用できるかというと、現時点では疑問符です。日本のアドベンチャーゲームが未だに 2D で描かれていることと、それは関連する事項かもしれません。


投稿者 napier : 00:08 | トラックバック


2010年01月17日

AVATAR

見てきました。物語は想像どおりな感じで面白みはありませんでしたが(^^; 映像の方は楽しむことがでできました。で、見終わったあとで 3D の方式にいろいろな種類があることを認識。どうやらさっき見てきたのは XpanD だったようです。メガネが重かったのは納得。

うわー、、、109シネマズ川崎がよかったのか。しかし、う~ん、、この映画をもう一回観たほうがいいのか・・・? 見比べるって意味ではいいんでしょうね。うーむ。。


投稿者 napier : 04:24 | トラックバック


2009年10月22日

ASSAULT GIRLS

今週のワイドショーなどで黒木メイサさんの恋愛報道がされていましたが、それが押井守監督の実写映画の完成会見だったとは。

仮想空間〈アヴァロン(f)〉内にある、熱核戦争後の砂漠を模した荒野=〈デザート22〉に出没するモンスター〈スナクジラ〉を狙って、姿を見せるプレイヤーたち--

ゲーム世界を模した映画で、仮想空間〈アヴァロン(f)〉という名称は、やはり実写映画での前作である「アヴァロン」を嫌でも連想させます。意外と同一ホストの仮想世界なのかもしれないですね。

今回は主題歌が KOTOKO であったりキャストに話題性があったりと、ディープな押井ファンだけでなく間口をかなり広げた作品であるという雰囲気はします。まぁ、、、雰囲気ですがw

一般の方も楽しめる作品に仕上がっているとうれしいですね。


投稿者 napier : 01:03 | トラックバック


2009年08月25日

ライアーゲーム シーズン2 & movie

  • 戸田恵梨香はもう騙されない?「ライアーゲーム」続編&劇場版、製作発表 : 映画ニュース - 映画のことならeiga.com
    http://eiga.com/buzz/20090814/5
  • ニュース : 強くなった戸田恵梨香?「ライアーゲーム」続編&映画で成長ぶりをアピール   映画がもっとおもしろくなるハリウッドチャンネル
    http://www.hollywood-ch.com/news/09081501.html

シーズン 2 と映画の製作報告会見です。

ドラマ「ライアーゲーム シーズン2」は11月放送開始で、劇場版「ライアーゲーム/ザ・ファイナルステージ」は10年2月6日公開。

とのこと。11 月放送開始ということは何話構成なんでしょうね。非常に楽しみです。


投稿者 napier : 09:30 | トラックバック


2008年02月25日

サマータイムマシンブルース 地上波初!

深夜、何気に RD が動いており何に反応したのかと思ったら「サマータイムマシンブルース」でした。地上波初です。そこで過去の自分のエントリを読み直してみて思ったんですが結構辛口な感想ですね。今の記憶と全然違うなぁ(^^;

久しぶりに見てみて思ったのが、この手の雰囲気ってもう実生活では味わえないんかなぁ~、という遠い目の気分です。くだらないことに友達連中で熱中して盛り上がって、そしてそのひとつのイベントが終わって、状況がシフトしてまた違ったことが起こって。

・・・どうもこういう感想になるのは、多分今やっている仕事があまりに長いスパンで走っているから、なんだろうと思いますね。短い小さいスパンでいろんなことが切り替わっていけばまた違った心境にもなるんだろう、と思います。

うーん、ちょっと遠出(・・・仕事での出張でない)が必要なのだと思います。短期的に環境を変えて、こまごましたキャッシュをフラッシュさせる必要がありますね、きっと。俯瞰で見る視点が皆無な気がします、今。


投稿者 napier : 02:23 | トラックバック


2008年01月14日

DEATH NOTE

今更ながらに前編と後編をまとめてみました。

最初はどうなることかと違う意味ではらはらしていましたが、最後はうまくまとめましたね。あの展開には驚かされました。いい意味で原作が権威主義として使われていたと思います。映画から入った人には逆に映画が権威になるんでしょうね。

あれだけ長い話なので映画の時間にまとめるのは大変だったと思います。興行的にも結果がでているようですし、L のスピンオフ作品にも続いているようですので、もう少し DEATH NOTE 世界は続いていきそうです。

自分が一番気になった点は、やはり日本の照明空間で撮られていたこと、でしょうか。こればっかりはいつまでたっても変わりませんね。。


投稿者 napier : 14:31 | トラックバック


Previous Page Next Page, All Pages