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Message from Scientists
サイエンスチャンネルに「Message from Scientists」というコーナーがあります。面白そうだったので見てみました。
で、一回目。複数のワークステーションを複数つなげて作業を分散させるシステムを研究している松本尚助教授。ようは、グリッドコンピューティングの研究をしているが、独自の OS を作って OS レベルで負荷分散も受け持つ「SSS-Core(スリーエスコア)」というものを作っている。
この OS の要は、TCP/IP よりも速い通信性能と、OS レベルでの負荷分散が可能であるということ。OS レベルでの負荷分散とは、動的にプロセスの再割り当てが可能、というような意味だと思われます。
例えば WS-A でプロセス a, b, c が起動し、SSS-Core が形成するネットワークに新しく WS-B が追加されました。アプリケーションが意識することなく(つまりプログラマが特にグリッドコンピュータ用にプログラムを書くことなく)、プロセス c を WS-B に処理を移行させる、といったことが可能だということだと思われます。
松本尚助教授は技術者にありがちな「すべて説明しよう」的な感じで話をしますね。自ずと早口になり、自分と同じくらいのレベルの人に対して説明するような口調になります。一番わかりやすいのは、5分30秒くらいのときにインタビュアがやっと合いの手を入れれる個所。
- 松「…このくらいだと、まだまだ、性能は出せるという風になっておます。」
- イ「すごいですねぇー…」
そうだよなぁ、すごいですねぇとしか言えんよな…。声震えるよな…。プレゼン技術の参考になりますね、ここのチャンネル。
ここで書いた「OS レベルでの負荷分散」というのは私の想像で、OS レベルでこの処理ができなければ、新しく OS を作る必要などないからです。既存の OS に対して負荷分散用のライブラリを作れば問題ないからです。
翔ぶが如く(2)
読み進めてますが、まだ2巻の最初の方です。
状況としては明治4年(6年かな?)、西郷が遣韓大使として訪韓する意思にあり、三条実美は天皇からの勅許を得、岩倉具視らの海外視察団の帰国を待ち「熟考」してから事にあたる意思にある(これは他者からの入れ知恵らしい)場面です。記述は海外遊学者に関して続き、山県有朋をして「明治の実務者」的な雰囲気を匂わせています。
特に山県有朋に関する記述が占め、「人民のための国家」(国民政府:パリコミューンなどを模す国民国家)と「天皇を中心とする国家」(専制国家:ロシア帝政を模す専制君主国家)に関して海外視察団の視点をもって描かれています。山県有朋に至っては国民国家に対する恐れを匂わせ、専制君主国家足らねばならぬ、と考えていると説きます。
私は日本史をこういった海外史とあわせて考えたことがないのですが(日本史はとってませんでした)、明治政府ができた前後は、ヨーロッパではナポレオン3世やロペスピエール、鉄人宰相ビスマルクら活躍した時代、北米においてはイギリスに対する独立戦争がおこり、西郷などはワシントンを敬愛している、との記述が目立ちます。
他人バックアップ
google で 6 件しかヒットしないのが驚き。はてなにもない。
自分のリソース(CD-RとかHDDとか)を使わずに(使ってもいいけど)
データを保存する方法。
$ man 他人バックアップ NAME 他人バックアップ SYNOPSIS 他人バックアップ [ヨロ!] DESCRIPTION 他人バックアップとは自分のリソースを消費せずに必要なデータを保 持するためのメソッドです。ヲタ属性の人間は自分の趣味に合った データをアーカイブすることを好む傾向があるため、コピーを配布す ると半永久的にデータ保持をしてくれます。これはメディアがフロッ ピーディスク、ハードディスク、MO、CD-R、P2P ネットワークスト レージ、と変化してきた現代社会において代わることのない特性です。
こんな感じです。
2005年07月07日
タレコミにおもう
/.J の「欧州議会、ソフトウェア特許法案を否決」に関するタレコミ。
http://slashdot.jp/articles/05/07/07/0132233.shtml?topic=54
その中でのソフトウェア特許に関する A.C. の発言
http://slashdot.jp/comments.pl?sid=264702&cid=763976
Anonymous Coward のコメント: 2005年07月07日 11時43分 (#763976)この論理は分かりやすかったのでメモ。ソフトウェアを本に置き換えてみるとわかりやすいと思う。
今のソフトウェア特許の大半は、本の中の特定の語句のつながりや言い回しについてのもの……という状況がまず存在する。
その本の内容の内容を丸写しして売ったら問題になるし、その中の素晴らしい哲学理論をパクって自分が考えたと言っても問題になる。しかし、その内容の一部を引用して本を書くのは許容されるだろう。
むしろその誰でも思いつく可能性がある「ただの一節」に権利を認め、それを使うすべての人(個人宛の手紙も含め)からお金を取ろうとしたらおかしいだろう?既にその「ただの一節」の権利をめぐる裁判や、他人が作った「ただの一節」が自分の文章に含まれていないかを探すという労力は、莫大な損失を生んでいるわけだ。
だから社会的なメリットとデメリットを考えて、実体の無い「ただの一節」の文章には権利は認めないとしたわけだ。もちろん従来どおり、「画期的な論理展開」や「本そのもの」には権利を認める。
こうすることで、誰でも思いつきそうな「ただの一節」が社会に損失を与える事を避けようって話なんだよ。#みんなACなので私もAC
/.J の音楽ファイル交換で「和解金」48万円に関するタレコミ。
http://slashdot.jp/articles/05/07/06/146208.shtml?topic=52
その中での P2P モデルの違いに関する A.C. の発言
http://slashdot.jp/comments.pl?sid=264641&op=&threshold=1&commentsort=0&mode=thread&startat=&pid=763691#763757
Anonymous Coward のコメント: 2005年07月07日 0時43分 (#763757)P2P モデルとしての WinMX, Winny の違いがよく説明されています。ひとえに P2P といっても様々なモデルがあり、47 氏が参考にしたといわれる Freenet もまた異なったモデルだったと思います(うろ覚え)。今回は「交換」でいいと思います。
というか、WinnyがP2Pの代名詞となっているので思い浮かべたんだと思いますが、プレスリリースの「IMを使って警告した」とか言う台詞からしてWinMXとかその系列でしょう。
WinMXは、「誰かが自分の意思でアップロードに登録したもの」を他の人が「直接」ダウンロードする、という形になります。
#アップした人は、ダウンロードのリクエストを見て、自分がほしいものを持っている人と「交換」という形で、ダウンロードの許可を出すというのが「慣例」となっています。
#WinMXが交換ソフトといわれるゆえん。Winnyは、間に第三者を挟んだ中継を行ったり、一度中継したファイルをキャッシュとして持っているので、「相手が故意にアップロードしている」という確証を得ることが難しいという点があります。
#こちらは、相手のダウンロードを拒否することも出来ませんし、相手が何をアップロードしているか、自分から何をダウンロードしているかもわからないようになっています。
#なのでWinnyは共有ソフトと呼ばれます。上記のことから、「違法なものを故意にアップロードしている人」がIPで判断できるので、WinMXが目をつけられたと。
P2P モデルの総括をしているサイトなどがあると便利かもしれません。