2007年06月20日
花神 (2)
花神を読もうと思ったきっかけは 2 つあります。1 つは大村益次郎に感心があったこと、もう 1 つは大抵の幕末の物語は竜馬の暗殺までを描いているものが多く、また明治期の物語はその治世の開始からのものが多く、大政奉還後から戊辰戦争の終結までを官軍の視点で描いた物語をなかなか見つけられなかったことによります。
花神は、今回買うだいぶ前から知ってはいました。古本で買おうとずっと思っていたのですが見つからず、結局通常の店舗で定価で買ってしました。本を定価で買うのってなんだか久しぶりです(週刊誌や雑誌を除いて)。改めて思いますが、本って高いですね。今回買ったのは文庫本なのですが、紙の質を落としていいので安くしてもらいたいものです。洋書並みの質で全然いいですよ(、といって洋書は紙の質が悪いのに高いですが・・・)。
2007年06月19日
2007年05月31日
2007年05月29日
ヒルベルト ─現代数学の巨峰─
読み終わりました。ヒルベルトの生涯や関わってきた人びと、時代、仕事などに目を向けるのに非常に有益な本です。登場人物には歴史上の数学者や物理学者が多く、知っている人に関しては名前がわかるのですがそれ程知らない人に関してはやはり混乱してしまいますね。ちょっとした系譜があるといいな、と思いました。
不完全性定理でも言及されていましたが、この本を読んでみると改めてゲッティンゲン大学の層の厚さと言うか何と言うか、ある一時代の数学の中心はここだったということがこれでもかというほど伝わってきます。戦後は(戦中からですが)全てアメリカに行ってしまいましたね。
さてこの本を読んで改めて気が付いたことに、自分の中の論理に対する信頼性はかなり強いのかな、というのがあります。これは日々プログラムに触れているため論理的(形式主義的?)な思考をしなければならないのは当然なのですが、それがあまりに直観を排斥しているかも、と思ったからです(勿論プログラムなんかは有限の状態の変遷でしかないので無限は対象ではありませんが)。直観に関してはクロネッカーやブローエルらの感情的ともとれる論争が思い起こされ、それが感情的な問題に思えてきます。
私の場合、極力感情を排してものを考えようと思っていたのですが、最近それはまた違うかな、と思い返してきています。感情的な人と話しをするときに論理を持ち出すのはあまり得策ではない、と思い始めているからかもしれません。ま、これは TPO の問題なんですけどね。
2007年05月10日
最近買った本
不完全性定理―数学的体系のあゆみ 野崎 昭弘 ISBN:4480089888 これは読み終わりました。これの参考文献になっていたせいもあって、以下の 2 冊を購入しています。内容的には、超数学の副読本のような感じですね。入門にはいい感じだと思いましたが、文系向けの本ですね。 | |
ヒルベルト ─現代数学の巨峰─ C.リード著 彌永健一訳 これは今読み中です。ヒルベルトの伝記的な本らしいのですが、だいぶ薦められていたので読んでいます。 | |
ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環 ダグラス・R・ホフスタッター 著 野崎 昭弘 訳 はやし はじめ 訳 柳瀬 尚紀 訳 ISBN:4826900252 これ、かなり厚いので読みきれるかどうか謎です・・・。 |
2007年05月06日
星の王子さま展
- サン=テグジュペリの 星の王子さま展
http://www.matsuya.com/ginza/topics/0507e_hoshinoojisama/index.html
連休最後の今日、行って来ました。展示規模としては大体予測していたくらいで、それ程大きいものではありませんでした。銀座につくまでにもう一度「星の王子さま」を読もうと電車に乗ってから読み始めたのですが、残念ながらトルコの天文学者の話しまでしか読めませんでした(笑) 私の持っている本は、岩波書店の星の王子さま―オリジナル版で、30/135 ページ分だけ読めたことになります。
星の王子さまに関しては、今まで人からの意見や解釈を特に聞いたことが無かったため、この星の王子さま展に飾られているいろんなパネルに書かれている解釈や説明文を非常に興味深く読みました。特に王子さまが訪れる 6 つの星の人びと、王さま、うぬぼれ屋、呑み助、事業屋、点灯夫、地理学者、のことをそれぞれ、傲慢、虚栄、堕落、功利、歯車、象牙の塔と揶揄されているという部分、とくに象牙の塔って何?って感じでした。調べてみると・・・、
ふーむ、結構有名な言葉みたいです。特にはてしない物語にも描かれていたとは衝撃的でした。どこだっけ?と思い出してみて、幼ごころの君の住む城かな?と思って検索すると・・・、どうもそのようです。これはなんだか意味が違う気がしますが。。。
その他、サン=テグジュペリの書いた手紙やイラストの展示などもあり、部分的ですが宮崎あおいちゃんの出演したミュージカルの数カットも映像として流されていました。この DVD がちょっと欲しかったのですが、GW 中の旅行でだいぶ散在してしまい、とても買えるだけの現金がありませんでした(←大人の財布の中身としてどうかと思う)。その代わり、関連本を 2 冊ほど買いました。星の王子さまの本とこの展示会の本で、星の王子さま展という本です。
私がこの物語の中で一番好きなのはキツネとの対話の部分で、それはこのエントリーに書いてあります。購入した本を読んでみると自分が全く意識していなかった箇所が大きく取り上げられていたり、気付いていなかった部分があったり、人それぞれの感じ方、楽しみ方ってやっぱ結構違うな、という感想を持ちました。本を読んでいる人と話しをするときの面白さを味わった気がします。
この展示会は 5/7(月) まで開催されているので、興味のある方は最終日が明日ですが、是非行ってみてください。
2007年02月13日
ちくま学芸文庫
- 筑摩書房 ちくま学芸文庫Math&Science 創刊1周年フェア
http://www.chikumashobo.co.jp/special/math/
ちくま学芸文庫 Math&Science というシリーズが 1 年前から始まっていたそうです。プラテネスの 4 巻を買いに行ったときにディスプレーされていて、ふと立ち止まってみてしまいました。結構面白そうな本がいろいろとあって、買いたくもなったのですが値段を見てびっくり。平気で千円近くしますし、ブルバキ数学史 下 なんて 1470 円します。上下巻で 2835 円ですよ。文庫じゃないでしょ、この価格。
といっても、本の中に数式が一個出るだけで売れる数は 1/10 になると言われているようですし、理系本って高くなるのはしょうがないんですよね。この辺、何とかならないものでしょうかね。。。
2007年02月12日
栄光なき天才たち
プラテネスの影響で久しぶりに読みたくなったマンガです。近所の古本屋には無かったんで、数年ぶりにちょっと遠めのブックセンターいとうまで行ってきました。そこは記憶とは全く変わっていて「店舗移転でもしたのかな?」という雰囲気でした。しかし久しぶりに行く大きめの古本屋っていいものですね。午前中に行ってたらきっと一日中そこでいろんな本を発掘していただろうな、と思います。
目的のものは無事に見つかり、読み返してみると記憶に鮮明に残っている部分と全く残っていない部分が対照的でした。特に期待していた一つでもあるゴダードの話しに関して、この本でニューヨークタイムズが昔書いたゴダードの記事に関して謝罪のための社説を載せたという逸話も読んだと思っていたのですが、どうやら違ったようです。これに関してはまた何だったか探さないと・・・。
さて、この第 8 巻「宇宙を夢見た男たち」以外にもう一つ、第 6 巻「理化学研究所 平賀譲 立松和博」も買って来ました。懐かしの「金が無くなったら私は紙と鉛筆だけでも研究を続けるよ」も読めて、ここは記憶鮮明な部分でした(笑)