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2006年03月31日
Linux 復帰
突然(でもないんですが) Linux を触らなければならない事情になってしまい、数年ぶりに Linux のインストールと、ついでに Cygwin 環境も整えてみました。
最近は Linux に関して、ウェブ進化論 を読んで以降「Google と Linux のディストリビュータって同じ種類の仕事だな」と思うようになりました。
Google は web 世界の玉石混淆問題に対して、ページ抽出と整理を行っている立場といえますが、Linux ディストリビュータも同様に Linux で使用可能なソフトウェアの抽出と整理を行っているといえます。世の中に多数存在する独立したソフトウェアをまとめて有用なパッケージにすることは原理的には個人でも可能ですが、とてもコスト(リソース)がかかります。目的が Linux を使うことである以上、こういったパッケージがまとめられているに越したことはありません。ディストリビューションが存在しなかった場合の Linux の導入に関して考えると、かなりぞっとします。といっても、初期はやはりそうでしたし SLS や Slackware など、 はしりのディストリビュータ、ディストリビューションという考え方には感心させられます。
しかし、このディストリビューション乱立の世界はなんとかして欲しいものです。外食で例えると Windows は日本的オーダーで注文が可能なフランチャイズチェーン店のような感じですが、Linux は欧米式オーダーをしなければならない個人経営店のような感じです。Windows ではもうメニューが決まっていて「これを下さい」である程度まとまったものを食べることが出来ます。しかし Linux においては料理方法を細かく注文しなければならなかったり、自分で旬の素材を知っていなければならなかったり、客であるのに自分で料理をしたり、はては原料の供給をしたり・・・と、目的を達成するための副次的行為がとても多くなります。この辺はひとまわり経ってもあまり変わってないですねぇ。
今回やらなければならないのはドライバの開発なのですが、デバッグ方法に関して資料を探すだけで骨が折れます。ちょっと情報を見つけても「printk() で・・・」とかって、目を疑うくらい進化していなような情報もあります。…早く最近の情報を見つけなければ。
2006年03月29日
THE LIVE BLACK MASS D.C.7
今日、発売だったようです。まったく注意していませんでした。
ミサは残念ながらチケットが取れずにかなり悔しい思いをしました[1][2][3]。 Wiki を見ると「即日 SOLD OUT」と書かれていますが、実際には 5 分ほどで完売でしたね。チケ取りの難しさを実感しました。やはりこの手のは先行でチケットが取れないと難しいです。
さて、この CD の楽曲構成は次のような感じです。色分けの意味は後で。
Disk 1 | Disk 2 |
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私がミサに合わせて聞いていた曲が次のような感じです。第 6 大教典まではよく聞いていたので、以下は第 7 大教典以降の曲ばかりです。最初の数字は何枚目の大教典かで、赤色は ALL STANDING 処刑に含まれているものです。上の青色は第 6 大教典までの曲です(同時期までの小教典を含みます)。
7. 有害ロック 7. 精神の黒幕~LIBIDO~ 12. GREAT DEVOTION 12. HOLY BLOOD 13. DEPARTURE TIME 13. 真昼の月~ MOON AT MID DAY~ 13. デジタリアン・ラプソディ 13. BRAND NEW SONG 13. CRIMSON RED 13. 虚空の迷宮~typeβ~ 13. DANGEROUS VOYAGE~失楽園への旅~ 13. SAVE YOUR SOUL~美しきクリシェに背を向けて~ 14. MASQUERADE | 14. 空の雫 15. MASQUERADE 15. 敗れざる者たち 17. HEAVY METAL IS DEAD 17. SILENCE OR VIOLENCE? 17. LOVE ≠defence of your complex 17. CENTURY OF THE RAISING ARMS 17. ROCK'N RENAISSANCE 17. REVOLUTION HAS COME 19. 恐怖の迷宮 19. ARCADIA 19. 地獄の皇太子は二度死ぬ |
と、知っている方が見ればハイテンポな曲ばかりです。やはり名盤 NEWS の楽曲は多いですね。
大教典、小教典、活動絵巻教典に関してはこちらをどうぞ。
- 聖 飢 魔 II 教典紹介
http://www.seikima-ii.com/seikima-ii/disco/main.html
これを書いていたらだんだんと CD を買う気になってきてしまった(笑)
2006年03月28日
2006年03月27日
神はサイコロを振らない(2)
やっと観終りました。FFXII に随分いろいろと止められていたなぁと思います。
- 神はサイコロを振らない
http://www.ntv.co.jp/saikoro/
このドラマでは成海璃子ちゃんへの期待が大なりだったのですが、あまり活躍する場面もなく慎ましやかに最終話も終わってしまいました。東洋航空 402 便の乗客の全てが主人公であるため、その中の一人という扱いにならざるを得ません。これは仕方がないですね。
以下、ネタバレです。
最終話では結局、402 便の乗員乗客は全て消えてしまいました。そこで感じたのは、「ヒカルの碁」で佐為が消えてしまったときの感情そのものでした。突然、空間にぽっかりと穴があいてしまったような感覚です。このドラマではその時間が厳密に既定されていたため、それに関係する人たちには心の準備をするだけの十分な時間が与えられていましたが、「ヒカルの碁」ではその時間は突然やってきます(若干のフリはありますが)。この部分だけをみると、「ヒカルの碁」の方が衝撃度は強かったと思います。
しかしこのドラマは最初のエントリでも書いたような「時間の流れ」のドラマになっており、その瞬間は予定されて訪れています。「ヒカルの碁」の方は、消えてからが心の整理の時間になっている分、物語としてはそれはある意味で始まりになっています。意外とここには、共通しているテーマが存在しているんだろうな、と感じました。あと、エピローグ的な部分は完全に「スペーストラベラーズ」と一緒ですね。
さて、このドラマで一番興味深かったのは以下のセリフです。
黛: 約束って何ですか? 加藤教授: 402 便に関する資料を見せてもらう代わりに、乗員乗客は再び消えるという説を、撤回する記事を出すように言われたんだよ。 黛: は? 加藤教授: どいつもこいつも交換条件を出すのが好きだねぇ。 黛: ちょっと待ってください??撤回する記事を出すってことは「乗員乗客は再び消えるってのは、嘘だよ~」と・・・ 加藤教授: 流石にバカオンナ、文才がないねぇ。 黛: でもそうゆうことでしょ? 甲斐: 捏造するんですよね。 加藤教授: おいおい、捏造って言うなよ。 甲斐: ご自分の理論を捻じ曲げて、世間に発表するんでしょ。 黛: みなさんあの記事見てるんですよ。それをいまさら・・・。 加藤教授: また各自勝手に受け止めればいいさ。10 年前、自説を発表した際、とんでもない説だと言われ、私は誰にも相手にされなかったんだよ。今さら世間に何をどう発表しどう思われようが、私には関係ない。どうでもいいことだ。 黛: ・・・ 402 便に関する資料をみてどうなさるおつもりですか。 加藤教授: 私の理論をより詳細な論文に仕上げるんだよ。 黛: 仕上がった論文どうするんですか? 加藤教授: 大事にとっとく。誰にも見せない。 黛: あなたは・・・。10 年前、あなたの説を誰も相手にしなかったのは、あなたの説がとんでもなかったんじゃなくて、あなた自身がとんでもなかったんじゃないんですか。 加藤教授: は? 黛: あなたがとんでもなかったから誰も相手にしなかったのよ。 加藤教授: ・・・・・・そうなの? 甲斐: ・・・いや、それは・・・、 黛: 私も反対です。この記事でどれだけの人が傷ついたと思ってるんですか。それを今さら「嘘ですよ」ってなんですかそれ。何様のつもり?もうこれ以上人の人生を弄ぶような行為はしないで下さい! 加藤教授: 私はただ交換条件を! 黛: そんなくだらない交換条件を受けている暇があったらどうやったら消えないか研究しろ! 加藤教授: それは理論上ではぜっ%&R&T(’()= 黛: 理論はもういいーーー!私は!・・・私は、今後一切、あなたとは感情論でしか話しません。・・・もうあなたなんか嫌いっ。 加藤教授: っえ? 黛: 大っ嫌いっ。
ベクトルが違うだけで同じなんですよね、、、この二人。
と、それはおいておいて、残念ながら期待したほど面白いドラマではありませんでした。やっぱりドラマでは理論系で面白いものはなかなかできませんね。結局は感情です。この加藤教授も人当たりが「ロング・ラブレター ~漂流教室~」の我猛翠ちゃんと同じならまた違ったのでしょうが(ちなみに我猛役は鈴木えみさんです)。
Google Alerts
最近 Google Alerts をはじめたのですが、これは便利!
- Google Alerts
http://www.google.com/alerts?hl=ja
キーワードを設定しておけば web 上で更新された情報をメールで配信してくれます。上のリンクは日本語用です。
で、試しに「上野樹里」ちゃんも設定してみたのですが、24 日から韓国を訪れていたようですね。
- Japanese JoongAngIlbo
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=74012&servcode=700§code=710 - 朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/25/20060325000018.html - innolife.net>>>韓国ニュース>>>フォト>>>上野樹里、韓国でこんなに愛されているなんて
http://contents.innolife.net/news/list.php?ac_id=6&ai_id=55954 - innolife.net>>>韓国ニュース>>>ムービー>>>上野樹里「韓国の男性は、情熱的」
http://contents.innolife.net/news/list.php?ac_id=6&ai_id=55975
う~ん、便利すぎる。
「鈴木えみ」ちゃんも設定しておいたのですが、こちらは残念ながら全くでした。
RS-XS38 の「番組ナビ お気に入り」のときも感じたのですが、こういったエージェントチックな機能は非常に便利ですね。Google は push も pull もあるのか、と妙に感心してしまいました。
救命病棟24時 第3シリーズ
「坂の上の雲」の続きを書こうと思っていたのですがちょっと飲みすぎてダメなので(^^;、伏線的に議員と官僚の会話ということもあり「救命病棟24時 第3シリーズ」で印象的なセリフの紹介をします。
最近「国の債務、800兆円を超える」とニュースになったばかりです。借金時計では 773 兆円ですね。この辺を題材としている小説に「半島を出よ」も位置しています[1][2][3][4][5]。
寺泉議員: 三上っ。東都中央病院の件はどうした。もう 5 日たったぞ。 官僚: 申し訳ございません。いろいろと手間取っているんだと思います。 寺泉議員: 何が問題だ。どうしてすぐに動けないんだ。 寺泉の秘書: せんせっ…。 寺泉議員: おいっ。 寺泉議員: 彼らは被災地の最前線で戦っているんだぞ。君達は現場の大変さを全く判っていない。だから未来都市東京がどうのこうのと、奇麗ごとを並べていられるんだ。 官僚: 寺泉先生。 寺泉議員: 。 官僚: 先生は我々が、能天気に復興計画を考えているとお思いなんでしょうが、違いますよ。むしろ逆です。 寺泉議員: 何が逆だ。 官僚: この震災の経済的損失がいくらになるかご存知ですか。 官僚: 直接被害額は官民合わせて 65 兆円。間接被害は、50 兆円を超えるでしょう。あわせると日本の国家予算の、1.5 倍です。 寺泉の秘書: えぇっ…。 寺泉議員: …。 官僚: 国の政治中枢がやられて、日本を代表する企業の本社が、ほとんど機能停止に陥った。最早地方都市に、東京を援助しつづけるだけの体力は無い。既に、支援物資の 30% は海外からだ。日本は、経済援助をする立場から、される立場に変わったんです。この国は今、存亡の危機にさらされているんですよ。 官僚: たった 20 秒ゆれただけで国が滅びるなんて、そんな馬鹿な話がありますか。 寺泉議員: …諦めているのか君は。 官僚: 諦めてませんよ。我々官僚に任せてくれれば物事はさっさと進むんです。しかし、段取りだの、根回しだの、自分の顔を立てろだの、面倒なことをおっしゃる方々に邪魔をされる。議員の先生方ですよ。 官僚: …失礼します。
リアルタイムでこのドラマを観ていたときには、「日本は、経済援助をする立場から、される立場に変わったんです。」という部分だけが非常に印象的だったことを覚えています。しかし司馬小説を読み始めた以降にこのセリフを考えると、また違った角度──官僚というものに関して考えならみるようになっています。ここではあまりその「官僚的」という部分が出てはいませんが、それでもドラマ的なセリフまわしではありますが前半にはお役所仕事的な雰囲気は醸し出されています。
またここで議論しているのが、議員側はミクロな事象、官僚側はマクロな事象という点も対照的です。議員側が情、官僚側が理にいっているのも同様です。
2006年03月26日
アンフェア
このクール、ほぼリアルタイムでちゃんと観れていたのはこのドラマだけでした。序盤はまとめ観をしていたこともありましたが、中盤以降は毎週火曜日が本当に楽しみでした。
- アンフェア
フジテレビ 火曜 22:00~
最初のエントリを見ると「観ようかどうしようか迷っていたのですが・・・」などと書いています。ホント録画しておいてよかったな~、と思います。
物語自体は、前半の推理小説殺人事件と後半の×印殺人事件は全くリンクしていないように思えましたし、蓮見や管理官の関係や途中の募金方誘拐事件など「このドラマってちゃんとまとまるの??」と、観ている方としては本当にはらはらさせられました。最終話を見る直前までは、ネットで見た「父親が殺されたときのつながりからいって、ベテラン刑事が真犯人?」とかって書き込みから、「ん~~、そうかも」と思ってしまっていました。「パソコンはまるっきりだめでね」といったセリフなどは完全に伏線だと感じていました。カメラワーク的には仲間の刑事の「留め」などもあり、誰もが疑わしく思えていました。今思い出しても毎週楽しみでしたね。
以下、ネタバレです。
さて、その最終話。真犯人は瑛太でした。今でも「最初に現れた人間、それが真犯人だ」というセリフを聞いていたにもかかわらず、瑛太であることは信じられませんでした。「はぁ~~~、マジで?」ってところでしたね。真犯人とわかって以降の瑛太の演技にはちょっとガッカリさせられましたが:-) このドラマには本当に楽しませてもらいました。もし観返すことがあったとしたらいろんな細部や伏線なんかを注意してみてみたいと思います。
あとはやはり子役をくらべてしまうということで、このドラマ以外では「神はサイコロを振らない」と「小早川信木の恋」くらいでしょうか、このクールは。それでも「アンフェア」の子(名前がわかりません…)はセリフがほとんど無いのでなんとも言えませんね。。結構かわいい子なのにもったいないですね。セリフのうまさという点では「神はサイコロを振らない」の佐々木麻緒ちゃんはすごいです。「火垂るの墓-ほたるのはか-」にも妹役で出演していたそうなのですが(これは残念ながら観てないです)、きっとはまり役立ったでしょうね。映像が頭に浮かびます。
しかし、火垂るの墓はつらすぎて 10 年に 1 回の頻度でも見れません。。以前、Newtype の「ゆうきまさみのはてしない物語」に「つらすぎて 5 年に 1 回…」という記述がありましたが、私はそれ以上ですよ。
アンフェア、ありがとうございましたっ。
防衛
最近の情報漏洩のニュースを聞いてて思うのは、ここ で引用したセリフです。
同じ規格品で構成されたシステムはどこかに致命的な欠陥を持つことになるわ。組織も人も、特殊化の果てにあるのは緩やかな死…それだけよ。
私がもっとも重要だと(面白いと)思っていることの一つに、多様性があります。これは多分に「攻殻機動隊」影響であると思いますが、もっとさかのぼれば、進化論を知った前後にも漠然と同じことを考えていたということを思い出します。種を残すためには多様に分化した可能性が必要であり、それが自然選択説の源流となっていますし、日本に住んでいる限り ABO の血液型が全般的に分布していることの実感と、世界においてはその土地において血液型に偏りがあるということを、この血液型占いなどの文化に敏感な国では自然に知識として吸収することができるからです。
最近の情報漏洩においていえることは、あまりにも一般に普及しすぎた規格品がちょっとしたウィルスによってその脆弱性を露呈させている、ということです。ここにおいて代用品足るべき「第 2 の選択肢」が存在しないことが、この問題の解決をさらに難しくしています。
ここでも思い出すのは「暗号技術入門」にある以下の文です。
暗号アルゴリズムを秘密にしてセキュリティを保とうとする行為は、一般に隠すことによるセキュリティ(security by obscurity) と呼ばれ、危険で、かつ愚かなこととみなされています。
この「隠すことによるセキュリティ」に対応するのが「ローカル PC のみに存在し、外部からアクセスされないことによって守られている情報」に相応します。では文書ファイルなどを暗号化しておけばいいのか?というと、問題はそうは簡単ではないということに気が付きます。
現在猛威をふるっている Anntiny 系に関してはそれである程度回避できるでしょうが、山田オルタナティブ系などのスクリーンショットを取られる場合には、そこにおいて複合化された平文が読み取られてしまいます。結果的に「モニタに平文を表示させること」自体が危険な行為となってしまいます。となると、視覚的に入力される前までは暗号化された状態でなければならなくなり、これはもう近未来 SF です。
暗号化技術ばかりが進化しても、それを使うのが人間である以上、人間が一番のセキュリティホールであるということは間違いがありません。暗号技術入門などの本を読んでこのことに気が付いてからは、あまり技術のみを追うということは意味が無いな、と考えるようになりました。人間を含めて統合的に考えない限り、情報漏洩はなくなりません。しかしこれが一番、コストがかかることなんですよね。。
FF XII (2)
やっとクリアすることができました。プレイ時間は最終セーブ地点で 93 時間 20 分。そこからエンディングを含めて約 2 時間でした。最終的なレベルはみんな 45 で、最後のゲストが 43 だったことを考えると 43 以上であればクリアできる設計になっているのかな、と思います。
以下、ネタバレがあります。
最後の決戦はホントにたいへんでした。ラス前の戦闘で戦闘不能者が 3 人になり、そこではやっとのことミストナック Lv3 を使ってその敵を倒し、その戦闘中にはラストエリクサーも使ってしまっていました。その戦闘が終った後のムービーを見ている最中は「このセリフの流れからいけばもう戦闘は無いな」だったのですが、「おぃおぃ…なんか話が違うよ…」という流れのままもう一度戦闘。こっちの陣容は戦闘不能者 3 人、生きているキャラは MP0 というものです。戦闘を開始するまでのセットアップが一番きつかったですね。戦闘不能者をレイズしながらプロテス・シェル・ヘイスト・バブルといったドーピングと、また戦闘不能にならないようにケアル合戦です。
実際、大ラスの戦闘が開始したときには「これ、もう一度やり直しになるだろうな…」と考えました。それを何とか大逆転で乗り切れましたが、もうあのような戦闘はやりたくないですね。FF のボスは伝統的に第二形態があるので「ここで終るわけはない」とちゃんと考えて戦闘をしていればよかったです。「いい加減、早くクリアしたい・・・」という気分だったため、戦術が散漫になっていたと思います。
やりこみに関してはまだほとんどおこなっておらず、モブハントが B レベルまでほぼ終っているということと、まだちゃんと行ってない場所に「死都ナブディス」、「ヘネ魔石鉱」の扉の奥があります(逆側からちょっと覗いたことはありましたが)。きっとまだ知らない箇所もあるでしょう。
しかし総プレイ時間が 90 時間を超えるとは思っていませんでした。オフラインゲームでは久しぶりにこれだけの長時間、遊んだと思います。後半は「早く終らせたい…」というほとんど義務感というか意地になっていましたね…。
2006年03月24日
PlayStation3
- 祝:PS3ゲームはリージョンフリーに - Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2006/03/23/ps3-region-free/
GDC で発表があったようです。ゲームのために北米版 PS2 を買ってしまった身としてはリージョンフリーなのは望ましいことですが、
- 「ゲームが開発できない」PS3の本当の問題【コラム】デジタル家電&エンタメ-最新ニュース:IT-PLUS
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?i=20060320ew000ea
と、こちらは大変なようです。発売延期に関しては Windows Vista と PlayStation3 はいい勝負なのかもしれません。開発者にとってみると PlayStation3 の方が悲愴的だろうとは思いますが…。
しかし Engadget のイラストはいつも素晴らしいですね。
Catalyst Beta Driver for Windows Vista Build 5308
3.14 に Windows Vista 用の新しい WDDM (LDDM) ドライバが更新されていたようです。
https://support.ati.com/ics/support/default.asp?deptID=894&task=knowledge&folderID=5712
Build 5308 Modified: 3/14/2006
2006年03月23日
GDC2006
GDC2006 でも Vista における OpenGL の扱いの発表があったようです。
- 3Dゲームファンのためのグラフィックス講座GDC番外編
~Open GLの最新動向、NVIDIA SLIで物理アクセラレーションを発表~
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20060322/3dinis.htm
これは Advanced Visual Effects with OpenGL というセッションの記事のようです。Speaker は ATI 及び NVIDIA の方で、スクリーンショットをみると、昨日の more comments... の #3 が表示されています。
これでこの情報は確定的と思っていいでしょう。
2006年03月22日
www.opengl.org がリニューアル
今日気がついたのですが www.opengl.org がリニューアルされていました。
見慣れないせいでまだ違和感があります。でもきっとすぐ慣れるでしょう。
ところで Windows Vista の ICD に関する新しい情報ありました。
- Windows Vista to support OpenGL ICDs for Aeroglass compositing desktop
http://www.opengl.org/news/permalink/windows_vista_to_support_opengl_icds_for_aeroglass_compositing_desktop/
元記事はこちらです。
- Kam VedBrat : more comments...
http://blogs.msdn.com/kamvedbrat/archive/2006/02/22/537624.aspx
重要なのが #3 ですね。Windows Vista ICD's というものが新しく追加されるようです。www.opengl.org のフォーラムでもこれに関してスレッドが伸びています。
- Topic: Call to Action: Ensure that OpenGL remains a first class API under Windows Vista
http://67.15.50.109/discussion_boards/ubb/ultimatebb.php?ubb=get_topic;f=12;t=000001;p=11
この件に関してはここが震源地だったこともあり、意外と情報のハブになっています。が、如何せん有効な情報があまり多くはないためチェック頻度は下がってしまいます。OpenGL Headline News にエントリができないと気づかないですね。
(2006.09.22追記)
Windows Vista の OpenGL 関連で検索する方が多めなので OpenGL on Vista (3) にリンクとトラックバックを追加しました。最新の関連記事はトラックバックをたどって下さい。
ForceWare 84.21
3.17 付けで GeForce 系の新しいドライバがリリースされました。
http://www.nvidia.com/object/winxp_2k_84.21.html
ForceWare 84.21 Release Date: March 17, 2006
リリースノートはこちら
2006.03.22
asahi.com: マイクロソフト、次世代OS「ビスタ」の本格発売を延期-ビジネス
http://www.asahi.com/business/update/0322/079.html
第一回正式延期発表です。
アニメ「攻殻機動隊 S.A.C.」の続編が製作決定
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060320/sac.htm
メインスタッフは前2作と同様のメンバーで、監督は神山健治、音楽は菅野よう子。なお、2nd GIGでストーリーコンセプトを担当していた押井守の名前は、新作のメインスタッフ欄で確認できない。ということなので、ちょっと安心しました。タチコマはどうなるんでしょうね。
ウィニー:開発者、今度は安全に流通させる新ソフト-今日の話題:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060321k0000m020066000c.html
どういったソフトになるかは別として、既に存在する Winny ネットワークをどういったインフラとして利用するのかに興味が湧きます。
2006年03月20日
2006年03月19日
2006年03月16日
JPCERT/CC にも P2P 情報
ついにというかやっとというか、JPCERT/CC にも最近の Winny による情報漏洩に関する技術メモが掲載されました。
- JPCERT Coordination Center
http://www.jpcert.or.jp/ - 技術メモ - P2P ファイル共有ソフトウェアによる情報漏えい等の脅威について
http://www.jpcert.or.jp/ed/2006/ed060001.txt
この問題は意外と国家的な問題に発展しそうですね。国としてはもう対策室の設置や影響範囲の規模の試算を開始していたりして。
2006年03月15日
2006.03.15
Google 関連
「ソースコードを見せて,と創業者のラリーとサーゲイは言うんです」---Google アンジェラ・リー氏:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060314/232488/
人力検索はてな - Googleにどうやったら入社できるでしょうか。...
http://q.hatena.ne.jp/1142255189
PS3 関連
SCEJ、15日に「PS Business Briefing」を開催。プレイステーション 3について何らかの発表がある可能性
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20060314/scej.htm
PS3:発売を11月初旬に延期 次世代DVD規格遅れで-今日の話題:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060315k0000m020147000c.html
Winny 関連
官房長官、「ウィニー」使わないよう国民に呼び掛けセキュリティー-ウィニー問題:IT-PLUS
http://it.nikkei.co.jp/security/special/winny.aspx?i=2006031502560cw
ちょっと忙しくてメモ程度です。
麻生久美子さん
SALA の CF が新しくなってからずっと気にはなっていたのですが、やっと調べるためのもう 1 つの動機ができました。やはり私は要因が 2 つ重ならないなければ動かない性格ですね。自分を再認識です。
勿論、もう 1 つの要因とは時効警察です。時効警察自身はあまり期待していたドラマではなかったのですが、放送時間が金曜日の 23:15 からであり、この時間は大抵報道 STATION をみたままのチャンネルになっています。そのため第 3 話目くらいから流し観をはじめたのですが、完全一話完結型のドラマで作り自体も軽快であり、意外とこのクールのドラマでは高ランクのドラマになりました。(先々週に葉月里緒奈さんが出演したときにはそれでちょっとエントリを書こうかとも思っていました。と、それはおいておいて、)そこに三日月クン役で出演しているのが麻生久美子さんです。
- SALA
http://www.sala-sala.jp/ - 時効警察
http://www.tv-asahi.co.jp/jikou/index.html - K/A Online - 麻生久美子 公認ページ -
http://www.kaonline.jp/ja/
こちらで確認をすると、SALA の CF には 2004,7 からの出演だそうで、1 年半前から出演していたことになります。1 年半も調べもしない自分も自分だ、、と思います。
初見では、年齢的には高校生くらいだろうな、と思っていたのですがプロフィールをみてびっくり。1978 年生まれですので、今年で 28 歳です。誰かと勘違いしているくらい違いますよ。う~む。一番最初の SALA の CF は、麻生さんの指から血が流れており、それを舐めるのを白人の男の子が見て心を奪われてしまう映像だったと思います。カネボウがスポンサーになっていたドラマの録画が残っていれば、まだ DVD から発掘できるかもしれません。ちょっと探してみたいと思います。
・・・こんなときにドラマや CF の大規模ストレージがあると便利だな、と思います。今は Google が web の index 化と部分的なストレージの役割を担っていますが、映像に関しても今後同じメソッドでサービスが一般化するのかな、と思います。Google Video は意外と尖兵なんでしょうね。Google Video Blog のような感じで CF に関する Blog 作りが楽になるといいですね。権利関係などで問題は山積なのでしょうけれども。
2006年03月14日
2006年03月13日
まだマテリアルいじってたり
結局一週間何も進んでいなかった mqo 表示ツールです。いい加減名前もなんとかしなければいけません。。
mqo + mikoto なデータには 無料素材(3D、PHP、壁紙) や -メタセコ&ミコト_Tips- を使わせてもらってます。ここで表示しているのは Mira Studio さんのデータです。
今日何も作らないと本当に何も進まなかったので、とりあえずマテリアル付けだけしました。何も考えずに設定しただけですが、mikoto がそうゆうフォーマットだからなのか、ブレンド用にソートもせずにそれなりの表示になっています。すばらしい。
次回こそは頂点法線の計算とテクスチャです。基本的なとこは早めにさっさと済ませてしまうべきですね(あ、今気がつきましたが、Left の表示が間違っているみたい…)。
2006年03月12日
ウェブ進化論
ISBN:4480062858
買ったのは 2 週間ほど前だったのですが「坂の上の雲」を読んでたこともあり、棚に置き去りにしてありました。しかし今日の「サンデープロジェクト」でこの本が紹介されたこともあり「いい加減読んでしまわないといけないな」と思い立ち、読みはじめました。読了するまでに 3 時間半ほどかかってしまいましたが、意外とすんなり読めたと思います。
これは著者の梅田さんの文章を「CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド」や「My Life Between Silicon Valley and Japan」で慣れていたためだろうと思います。しかしこれらの前提知識がない人が読むと、意外とチンプンカンプンなんじゃないかな、と思います。これは前提知識の量にもよりますね。
どこで読んだか忘れてしまいましたが、この「ウェブ進化論」で書かれている内容は全てオンラインで読むことができます(本文をそのまま読める、という意味ではなく、梅田さんの考え方を彼の Blog から読み取ることができる、という意味)。しかし日本の権威に対してそれを説明するにはオフラインで──活字になってるメディアでないと駄目であり、そのためもあってこれは出版される必要があった書籍である、という内容のものです。意外とこの評は的を射ており、本として出版されたことを契機に「サンデープロジェクト」においても『インターネットの「こちら側」と「あちら側」』という、随分前から梅田さんがいってきた内容が田原さんの口をとおして語られることにもなりました。未だに日本においては書籍は立派な権威であり続けています。
しかしこの本を読んではじめて気付かされたことも多く、やはり本というメディアは重要であると思います。Blog を読むということは、勿論 Blog オーナーによって編集されたエントリを読むということですが、本になるということは専門の編集者の意見も反映されているわけです。日々更新される Blog は意外と「読み飛ばし」が発生することもあり、記事に前後の関連性が無い読みきりものにおいては意図的に読み飛ばしたのか偶然読むことができなかったのかにかかわらず、ずっと読まないでいてしまう状態も発生します。本という fixed な状態になってもらえると、「最初から最後まで」という固まった状態が維持されているため安心して読むことができます。そこには編集という作業が強く働いているわけですが、この編集という仕事は web 的にいうと Google などの検索エンジンをとおす、という意味にかさなります。
さて、それはおいておくとして、この本ではじめて気づかされたことに関して。Google が「ベスト・アンド・ブライテスト」主義の技術者集団であることは CNET での Blog を読んでいるときに認識していた Google 像ですが、この本でおもしろかったのが、ロングテール部への注目とそれを実現する技術に関してです。簡単にまとめると、
ネット世界とリアル世界のコスト構造の違いが、ロングテールに関する正反対の常識を生み出している(p111)という部分になります。これは序章でも語られており、
放っておけば消えて失われていってしまうはずの価値、つまりわずかな金やわずかな時間の断片といった無に近いものを、無限大に限りなく近い対象から、ゼロに限りなく近いコストで集積できたら何が起こるのか。ここに、インターネットの可能性の本質がある。(p20)と同じことをいっています。Google はそれを実現するための技術を有しており、それは人間が行うわけではなくプログラムが行います。勿論その成果は Google では広告収入にあたるでしょうし、Amazon ではネット通販の利益にあたります。
おもしろいもので、こういった考え方は日本ではマンガやアニメにおいて顕著にみることができます。それはドラゴンボールの元気玉であったり、攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG のクゼの軍資金調達方法であったりなどです。両方とも実現するためには傑出した技術が必要というあたりは、仮想・現実の世界それぞれにおいて共通しています。
さてもう一点、この本で 2 箇所しかない図の 2 個目に関してです。

Fig.1 ウェブ進化の方向
この「不特定多数無限大への信頼」の「信頼あり」と「信頼なし」というカテゴライズは、この図が現れる以前に全編において語られていますが、ここで思ったのが暗号の話です。
暗号技術入門に以下の文があります。
暗号アルゴリズムを秘密にしてセキュリティを保とうとする行為は、一般に隠すことによるセキュリティ(security by obscurity) と呼ばれ、危険で、かつ愚かなこととみなされています。(p16)勿論これは「情報を隠すことによる市場内での優位さ」を対象にしたい部分ですが、公開されている Google の技術 (この本では API と言われている部分) と、公開されていない Google の技術 (Google を Google たらしめている OS やデータベースに関する部分)の線引きが重要であると思います。
企業が利益を生む仕組みを全て公開することはありえませんが(特許ビジネスはまた別方向として)、情報を含めて図をちょっといじると以下の様になるかな、と思います。

Fig.2 ちょっといじったもの
ここでの基盤技術と戦略技術というのは、梅田さんの以下のエントリの概念です。
- [コラム] 「ライブドアの技術の話」と「技術指向の経営」について
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20060127
戦略技術というキーワードは残念ながらこのエントリ以降使われていませんが、これからも注目していきたい部分です。
なんというか、考えながら書いていますが、どうも考えが発散方向に進んでしまって結論がでませんね。。
まぁその
ドランク更新なのですが。
ビジネスというくくりと学術というくくりには大きな溝があるわけです。物理的には位置エネルギーが変わらない限りにおいては働いた力は±0なわけですが、現実世界においては自乗平均くらいの資金が動くわけです。それを理解しない頭のいい人が多いわけで、現実世界を知っている人は資金の流れという世知辛い部分に長けているわけです。
それに対してどうこういうのは経済的にウンタラ~とかいう領域に踏み込むわけで、あまり私が好きな領域ではありません。しかし日々の暮らしにおいてその方向に巻き込まれることはあるわけなのですよね。
人類の科学史は自然の模倣に終止せざるを得ないのかもしれませんが(経済的に意味があると言う意味においてという皮肉ですが)、経済に左右されない程度な箱庭の中に早く入れる程度の経済力を手に入れたいと思う次第です。
といっても、外界からの意味のある刺激という意味では「WAR GAMES」ですら、人類を相手にしている分においては「アクション」そして「リアクション」の繰りかえしと仮定できます。人間の行動はその範囲において想定が可能ですが、自然という世界(勿論数学的世界を含めて)を相手にする分には、その範囲は今までの想像を越える世界を相手にしなければなりません。
ドランカーの望みとしては自然の全てを見たいのと同時に、それが達成された世界の趣の無さに興味の幻滅を感じざるを得ません。人間の感情は置いておくとして、科学的に解明された世界を科学者が興味をもって生きることができるかどうかが気になってしょうがありません。それは、音楽的に言えばあらゆる作曲がなされ尽くし、自分は作曲家にはなれず演奏者としての世界しか存在し得ない世界をあらわします。私は科学的にそんな世界があらわれたとき、生きる意味を見出せる気がしません。謎の無い世界は趣が無さ過ぎます。
そしてこれはきっと人間のエゴなのでしょう。いじめのない少年時代が無いように、科学的な謎の無い世界は存在しえません。勿論その前提として「人間にとって」という制約が付くことを、人類の歴史が続く限り、誰も証明することと実践することはできないと確信しますし、仮にそんな世界ができた場合、それは人類とは別の種であると規定すべきであると私は思います。
経済的~という魔法の言葉は、人類相手に対してのみ、その魔力を発します。
2006年03月09日
CATALYST 6.3
3.8 付けで RADEON 系の新しいドライバがリリースされました。
https://support.ati.com/ics/support/default.asp?deptID=894&task=knowledge&questionID=640
CATALYST 6.3 Modified: 3/8/2006
2006年03月08日
小西真奈美の今日の大丈夫。
当たってしまいましたv すっかり忘れていた頃にこういった懸賞ものって届きますね。
登録したエントリは 2006.10.04 なので、もう 5 ヶ月も前になります。DVD には撮影風景や NG 集などもあり、本編よりそっちの方がおもしろいです。本編は「~~、大丈夫。」が繰り返されるだけなので、それほどおもしろいというわけではありませんし・・・。
現在 DTI では 小西真奈美のおてがみムービー「ハル、クル、サイクル」 というキャンペーンをやっているようです。コンセプト的には「今日の大丈夫。」と同じようなショートムービーを使ったメッセージ映像です。
残念ながらというか、空は曇天です。こんな感じですね。今の季節(冬)に撮影をしているなら空気が澄んでいるはずだと思うのですが、いつ撮影を行っていた(現在も行っている?)のかが気になります。天候ばかりはなんともできないのが撮影の難しい部分です。
前回も書いていますが、なかなかドラマ出演がありませんね。春クールはどうなんでしょう。
2006年03月07日
坂の上の雲(3)
この巻の冒頭、子規がその生涯を閉じます。3 巻の 9 割に子規はあらわれません。しかし時間は間断なく進ませねばならず、司馬さんはこの小説の書き方を「まだ悩んでいる」と記述します。正岡子規のこの小説で果たした役割に関しては全巻を読み終わった後でまた考えてみようと思います。
この巻ではついに日露戦争が開戦を迎えます。内容は陸海における戦闘に関するものが増えるため、必然的にそれを昭和の太平洋戦争史に結びつける部分が散見できます。日露戦争を読むと同時に作者の太平洋戦争史観を読むことができます。
ついでながら、好古の観察には、昭和期の日本軍人が好んでいった精神力や忠誠心などといった抽象的なことはいっさい語っていない。
すべて、客観的事実をとらえ、軍隊の物理性のみを論じている。これが、好古だけでなく、明治の日本人の共通性であり、昭和期の日本軍人が、敵国と自国の軍隊の力をはかる上で、秤にもかけられぬ忠誠心や精神力を、最初から日本が絶大であるとして大きな計算要素にしたということと、まるでちがっている。(p133,134)
たとえていえば、太平洋戦争を指導した日本陸軍の首脳部の戦略戦術思想がそれであろう。戦術の基本である算術性をうしない、世界史上まれにみる哲学性と神秘性を多分にもたせたもので、多分というよりはむしろ、欠如している算術性の代用要素として哲学性を入れた。戦略的基盤や経済的基礎のうらづけのない「必勝の信念」の鼓吹や、「神州不滅」思想の宣伝、それに自殺戦術の賛美とその固定化という信じがたいほどの神秘哲学が、軍服をきた戦争指導者たちの基礎思想のようになってしまっていた。
この奇妙さについては、この稿の目的ではない。ただ日露戦争当時の政戦略の最高指導者群は、三十数年後のその群れとは種族までちがうかとおもわれるほどに、合理主義的計算思想から一歩も踏みはずしてはいない。これは当時の四十歳以上の日本人の普遍的教養であった朱子学が多少の役割をはたしていたともいえるかもしれない。朱子学は合理主義の立場に立ち、極度に神秘性を排する思考法をもち、それが江戸中期から明治中期までの日本人の知識人の骨髄にまでしみこんでいた。(p196,197)
戦術の要諦は、手練手管ではない。日本人の古来の好みとして、小部隊をもって奇策縦横、大軍を翻弄撃破するといったところに戦術があるとし、そのような奇功のぬしを名将としてきた。源義経の鵯越(ひよどりごえ)の奇襲や楠木正成の千早城の篭城戦などが日本人ごのみの典型であるだろう。
(中略)
日本の江戸時代の史学者や庶民が楠木正成や義経を好んだために、その伝統がずっとつづき、昭和時代の軍事指導者までが専門家のくせに右の素人の好みに憑かれ、日本独特のふしぎな軍事思想をつくりあげ、当人たちもそれを信奉し、ついには対米戦をやってのけたが、日露戦争のころの軍事思想はその後のそれとはまったくちがっている。戦いの期間を通じてつねに兵力不足と砲弾不足になやみ悪戦苦闘をかさねたが、それでも概念としては敵と同数もしくはそれ以上であろうとした。海軍の場合は、敵よりも数量と質において凌駕しようとし、げんに凌駕した。(p285,286)
「秋山がああいってくれてたすかった」
というのは、のちに軍の幕僚たちがいったところだが、欧州式でいえば騎兵旅団の機能としてそれが当然な着想なのである。ちなみに日本陸軍の首脳は、この時代における騎兵、のちの時代における捜索用戦車や飛行機といったふうな飛躍的機能をもつ要素をつねにつかいこなせないままに陸軍史を終幕させた。日本人の民族的な欠陥につながるものかもしれない。(p311)
が、日本軍の基本思想は、そのような「陣地推進主義」ではなく、大きな意味での奇襲・強襲が常套の方法であった。拠点をすすめてゆくどころか、拠点すらろくにない。兵士の肉体をすすめてゆくのである。当然、戦術は指揮官と兵士の勇敢さに依存せざるを得ない。ときには戦術なしで、実戦者の勇敢さだけに依存するというやりかたもとる。のちの乃木軍(第三軍)の旅順攻略などはその典型であり、このほとんど体質化した個癖は昭和期になっても濃厚に遺伝し、ついには陸軍そのものの滅亡にいたる。(p315)
司馬さんが太平洋戦争に関する小説が書けなかった理由は、この傾向にあるのかな、とふと思いました。未来から過去を俯瞰するという傾向です。太平洋戦争当時と現在に関して、国の首脳部を比べる、前線の兵の心理を比べる、等々。実体験として兵士であったために小説として仕立てることができなかたのかとも思います(司馬さんに関してはまだまだ知らない部分が多すぎるのであまり踏み込んではかけませんが、知らなかったときの直感として記しておきます)。「この国のかたち」を次に読むときは新しい感覚で読むことができる気がします。
さて、この巻では薩摩的将帥の総括的な記述を読むことができます。
人物が大きいというのは、いかにも東洋的な表現だが、明治もおわったあるとき、ある外務大臣の私的な宴席で、明治の人物論が出た。
「人間が大きいという点では、大山厳が最大だろう」
と誰かがいうと、いやおなじ薩摩人なが西郷従道のほうが、大山の五倍も大きかった、と別のひとが言ったところ、一座のどこからも異論が出なかったという。もっともその席で、西郷隆盛を知っている人がいて、
「その従道でも、兄の隆盛にくらべると月の前の星だった」
といったから、一座のひとびとは西郷隆盛という人物の巨大さを想像するのに、気が遠くなる思いがしたという。隆盛と従道は前記のとおり兄弟だが、大山はいとこにあたる。この血族は、なにか異様な血をわけあっていたらしい。
この三人が、どうやら薩摩人の一典型をなしている。将帥の性格というか、そういうものがあるらしい。
薩摩的将帥というのは、右の三人に共通しているように、おなじ方法を用いる。まず、自分の実務のいっさいをまかせるすぐれた実務家をさがす。それについては、できるだけ自分の感情と利害をおさえて選択する。あとはその実務家のやりいいようにひろい場をつくってやり、なにもかもまかせきってしまう。ただ場をつくる政略だけを担当し、もし実務家が失敗すればさっさと腹を切るという覚悟をきめこむ。かれら三人とおなじ鹿児島城下の加治屋町の出身の東郷平八郎も、そういう薩摩風のやりかたであった。(p50,51)
このとき西郷従道は海軍大臣を務めており、実務家として山本権兵衛を起用することになります。
「なにもかも思うとおりにやってください。あんたがやりにくいようなことがあれば、私が掃除に出かけます」
と言い、権兵衛の改革が急務で八方から苦情がでたときも、西郷はその一流のやりかたで適宜に政治的処理をやってのけた。(p51)
ちょっと次巻の先読みが進んでいるため、布石的に以下の引用をしておきます。
戦艦三笠を英国のヴィッカース社に注文したのは明治三十一年であったが、しかしこの時期すでに海軍予算は尽きてしまっており、前渡金を捻出することができず、権兵衛は苦慮した。
このころ権兵衛は四十七歳で、海軍大臣をつとめている。
当時、西郷は内務大臣をしていた。
(中略)
権兵衛は万策つきた。西郷になにか智恵はないものかと訪ねると、西郷は事情をききおわってから、
「それは山本サン、買わねばいけません。だから、予算を流用するのです。むろん、違憲です。しかしもし議会に追及されて許してくれなんだら、ああたと私とふたり二重橋の前まででかけて行って腹を切りましょう。二人が死んで主力艦ができればそれで結構です」(p64,65)
これは日本的官僚主義とは真逆の位置に存在します。
最後に、私がこの巻のさわりだと感じる箇所に関して。それは日本がロシアに対して開戦を決意するに至る経緯に関してです。ページ的には 176~180 となります。日露戦争の開戦を決意するに至る部分の記述を読んだときには、太平洋戦争に至る「ハルノート」を思い出さずにはいられませんでした。そしてそれを思った次のページに、果たしてこのことが記述されていました。ここには 20 世紀に至るまで続く人種差別的要素に関する言及も含まれています。ある種、今まで読んできた司馬小説とは趣を異にしている箇所だと感じます。
毎巻思いますが、この小説は大変おもしろいです。NHK は 2008 年にスペシャル大河として放送するために現在製作を行っているとのことですが、どんな作品にしあがるのか。大変興味深いです。
2006年03月06日
2006.03.06
ITmedia News:米Silicon Graphics、従業員250人を削減
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0603/04/news008.html
グラフィックスの分野の経営って難しいですねぇ。3DLabs, Silicon Graphics に続くのはどこか。NVIDIA, ATI にしても数年後にはどうなるかわかりません。
ITmedia エンタープライズ:情報流出事件多発でWinny接続数はむしろ「増加」
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0603/03/news119.html
「Winnyのネットワークにつながっているノード数は平日で30万強、休日になると40~45万ノード」ということですが、意外と少ないなというのが感想です。海外の P2P ソフトも含めた P2P ノードマップのようなものの研究をすすめておけば、今後の P2P 大航海時代((c)ナデシコ)の主導権が握れそうですね。web の検索技術が現在ホットであるように、P2P の情報検索が後の時代のトレンドになっていくかもしれません。どちらも同じくフィルタリング技術といえます。そういう意味では企業の企画室や企画屋などと呼ばれる人たちは市場のニーズをフィルタリングする存在といえますね。
「2006年中のSEDテレビの発売には反対」,東芝の藤井常務 - FPD International - Tech-On!
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060306/114132/
液晶や PDP などの画質と現在のブラウン管(SEDもこれに入るはず)の画質を議論する際に必ず思い出すことに、お菓子の話があります。厳密な名称を忘れてしまっていて出典に関していろいろ調べていたのですがなかなか見つからないので間違っていると思いますが、昭和初期(?)のお菓子の原料にはチリコ(?)だったかチコリ(?)だったかという原材料が使われていたものがあったそうです。それが使われているお菓子はとてもおいしいのですが、人体に影響があるということで規制され、ある年を境にそのお菓子が食べられなくなりました。そのお菓子の味を知っている人は「やはりチリコ(?)入りのお菓子には勝てない」とその後のお菓子を評したようです。
もちろん規制以降のお菓子しか食べたことのない人にはその味が普通であるので規制以前の味はわからないのですが、今後液晶や PDP が更に普及してブラウン管の映像を知らない人たちが現れたとき、その人たちは本当のソース映像の美しさを見ることはできないんだな、と思ってしまいます。
しかしこれにしたって相対的なもので、性能の悪いブラウン管 TV と性能のいい液晶 TV ではどちらが美しいか、といった取り留めも無い議論となってしまうことは確かです。美しさの基準は主観的なものですし。
2006年03月05日
とりあえず mqo 表示
Metasequoia と Mikoto を使うことに決めたので、まず mqo のローダと表示ツールの作成です。VC8 も入手できたので慣れる意味もあって CSplitterWnd を使ったアプリとして組んでいます。最近はアプリ系は組んでいなかったり(といっても以前もそれほど組んでいたわけではないか…)、MFC もまじめにやったことがなかったりで、ウィンドウの制御部分がはまり気味です。やっぱり必要なのはリファレンスよりサンプルですね。習うより慣れろ。
平行して Mikoto がどういったソフトであるかも確認したのですが、意外とおもしろいソフトでした。Metasequoia のモデルデータに意味を持たせ、ポリゴンとラインを組み合わせることによって親子関係を持つボーンを組むことができます。ちょっと調べただけなので認識に間違いがあるかもしれませんが、モデルデータの親子関係は無理そうです。まぁボーンがあればなんとでもなるので問題はないですね。それに実はできるのであればそれはそれで OK ですし。特に単一ファイルになるので意外と楽かもしれません。
Mikoto は残念ならがここ 3 年半ほど更新がされていないようです。もともとは IPA の未踏ユースとともに成長したソフトのようです(この成果(ドキュメントとソースコード)って一般に公開されないんでしょうかね?) 「Metasequoia Mikoto」 で検索すると 453 件なので、それほど普及しているというわけでもないのかな、と思います。Mikoto を知る前は Blender を使おうとも思ったのですが、これは Mikoto でつまったらまた考えることとします。
現在は Metasequoia の頂点データとそれから面法線の作成、表示までが完了。あとは頂点法線にして、テクスチャをサポートして、Mikoto フォーマットを調べて、って感じですね。mqo + Mikoto ファイルだけなら特に 3 面表示はいらないのですが、以前からやろうと思ってたのでいい機会だと思い 3 面 + perspective な表示にしてみています。
きまり
「いつも、おなじ時刻にやってくるほうがいいんだ。あんたが午後四時にやってくるとすると、おれ、三時には、もう、うれしくなりだすというものだ。そして、時刻がたつにつれて、おれはうれしくなるだろう。四時には、もう、おちおちしていられなくなって、おれは、幸福のありがたさを身にしみて思う。だけど、もし、あんたが、いつでもかまわずやってくるんだと、いつ、あんたを待つ気もちになっていいのか、てんでわかりっこないからなあ……きまりがいるんだよ」星の王子さま ISBN:4001156768 (p97,98)
だれもが子どもの頃に一度は { 読んだ | 読んでもらった } ことがあるであろう「星の王子さま」です。一番好きな部分がこの fox のセリフです。
このきまりは、例えば blog の更新であったり(笑)は一番わかりやすいでしょうか。ある blog のファンだったら更新を楽しみにしていて、決まった時間に見にいったりするでしょう。生活に関して例えると、通勤通学などの電車があてはまりますね。決まった時間の電車にのってくるまだ知り合いではない人が気になる場合などはこれにあたります。また飲食店などに客としていく場合には { 従業員 | アルバイト } のシフトを気にしたりや、自分がサービスをする側である場合には、いつも同じ時間に来るお客さんなど、様々なケースがあると思います。
ゆるやかな制約がそこに存在して、それを回避することが可能であるにもかかわらずそれに制約されること、が必要条件になります。授業や習い事などで時間割や担任が決まってしまった場合には、これは適用されなくなると思います。これはあまりにも強制力が強すぎるので。
自然界における現象はまた難しいですね。日の出日の入りなどはきまっているので適用外にしたくなりますが、四季の移り変わりはこれに入れたくなります。暦をめくり、今の季節ではもう春を待ち遠しく感じることや、夏の終わりに切なさを感じる気分のときには、この fox のセリフを思い出すことがあります。
お笑いでいう「おやくそく」や、水戸黄門の印籠シーンなどもまたこれに入りますね。ひょっとしてこれって心理学的には何か名称がついていたりして。私がつけるなら「フォックス効果」ですね、絶対に。
2006年03月03日
2006年03月02日
Maya 7 Personal Learning Edition(2)
ちょっと調べてみると、PLE は Maya ASCII(.ma) または Maya バイナリ(.mb) では保存できず PLE の独自フォーマット (.mp) で保存が可能なようです。またこのフォーマットは仕様が非公開のようで情報を探すことができませんでした。これはまた PLE は保留な感じです。
やはりなれたところで LW がいいんですが、流石に趣味でちょっとしたことをするのに 10 万は出ない・・・と、検索していたら Mikoto というのを発見。なんかこれで十分な気がします。休みになったらいじってみようと思います。